財務指標の一つであるROE、ROAについて解説していきます。
ROE,、ROAの意味は?
この指標から何が分かる?
この指標の使い方は?
この指標のメリット、デメリットは?
ROEとは
- ROE(自己資本利益率)
- 株主から見た企業に対する投資効率を評価した指標
- ROE = 当期純利益
自己資本
使い方、目安
どのくらいの値が良いの悪いのか
- 最低5%
- 基本は8%
- 各国平均
- 日本企業 ⇨ 10%
- 米国大手企業 ⇨ 15〜20%
- 欧州企業 ⇨ 10〜15%
ROEの意味
デュポンシステム=ROEの内容を分解したもの下記式に分かれ
各3つの意味合い
- ROE= 当期純利益 × 売上高 × 総資産
売上高 総資産 自己資本
売上高当期純利益 総資産回転率 財務レバレッジ - 売上高当期純利益 = 売上高に対する最終利益
- 総資産回転率 = 資産を効率よく使って売上高に結びつけているか
- 財務レバレッジ = 借入金や社債、借りた資金をどの程度活用しているか表す
ROEを高めるには
- 事業の収益力などを高める ⇨ 売上高当期純利益を高める
※ココが一番重要(何故なら米国と日本で一番差のある部分だから) - 資産を効率よく使って売上高を高める⇨ 総資産回転率を高めること
- 適度に借りた資金を活用する ⇨ 財務レバレッジを適切な水準に保つこと
ROAとは
- ROA(総資産利益率)
- 企業が保有している資産に対する投資効率を評価する指標
- ROA = 利益
総資産
ROAの意味
デュポンシステムで分解してみる
ROA = 利益 × 売上高
売上高 総資産
(売上高利益率) (総資産回転率)
企業の特徴が2つ見える
1、事業の特徴
安値大量販売(薄利多売) 低い売上高利益率と高い総資産回転率の組み合わせ
例えば しまむら ファーウェイ マクドナルド
付加価値(で勝負する事業)高い売上高利益率と低い総資産回転率の組み合わせ
例えば グッチ Apple モスバーガー
2、企業の抱える課題
問題 課題 改善
- 売上高利益率が低い 価格が安すぎる 売上高拡大
値引きが多すぎる
原価、販管費などコスト高 コスト削減 - 総資産回転率が低い 売掛金の回収が遅い 売掛金の回収早期化
在庫が多い 在庫の圧縮
資産が大きすぎる(設備) 資産の圧縮
資産に対して売上高が低い 設備の選び直し
ROEとROAの関係
企業の成長には関係のない効率だけを表す指標(売上高での成長を確認する必要がある)
財務レバレッジを借入をしてROEを高めてはいけない(危険性がある借入には限界がある)
ROEの目標値は金利(国債金利)を最低とし企業のリスク(ブレ、不確実性)に見合う分の儲けであること
ROE = 当期純利益 × 売上高 × 総資産
売上高 総資産 自己資本
ROA = 利益 × 売上高
売上高 総資産
収益性 効率性
総利益率 総資産回転率
営業利益率 売上債権回転期間
経常利益率 在庫回転期間
当期純利益 仕入債務回転期間
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